住宅外観をお洒落にするには?人気のデザインと決め方、失敗例を詳しく解説!
注文住宅を検討している人は、内装はもちろん、外観にもしっかりこだわりたいですよね。
家の印象は外観で決まると言っても過言ではありません。
ですが、どのような外観にすれば良いか迷ってしまう方も多いはずです。
そこで今回は、注文住宅の外観の決め方や人気のデザインについて解説します!
外観デザインは多様化しているため、様々な種類を知り、長年住み続けることをイメージしながら決めていくことが大切です。
外観を決める際に注目すべきポイントをまとめたのでご覧ください。
他にも、住宅の外観デザインの失敗例についても詳しく説明しますので、注文住宅で後悔しないようにしていただき、皆さんの理想的なマイホームを完成させましょう。
住宅は外観が大事!
新築の家を建てようと思ったら、間取りや内装に注目しがちですが、家の外観もこだわっておきたい大切な要素です。
なぜなら、家の外観は毎日自分や近隣の人の目に触れるものであり、家全体の印象を決めるものだからです。
それだけではなく、色や素材選びを失敗してしまうと汚れが目立ったりメンテナンスに費用がかさんだりと住みやすさにも大きな影響を与えてしまいます。
何十年と住むことを考えながら外観を決めることで、より住み心地の良い家になるでしょう。
注文住宅の外観の決め方
新築住居の外観デザインをお洒落にしたいと思っていても、どこから考えていけば良いか悩んでしまいますよね。
そこで、注文住宅で失敗しないための外観の決め方を紹介します。
外観デザインにこだわりたいという方はこれから紹介するポイントを知っておきましょう。
家のコンセプトを決める
自分らしい家の外観にするためには、先にコンセプトやテーマを決めることで統一感が生まれます。
コンセプトを決めておくことで内装などを含めた全体的な家づくりの指標になるでしょう。
また、住宅会社には得意とするデザインや間取りがあるので、コンセプトが決まっていればハウスメーカーを選びやすくなるというメリットもあります。
カラーを決める
外壁塗装の色は住宅の外観に大きく影響を与える大事な要素です。
- 色見本帳
- 塗り板(板に塗料を塗ったもの)
- カラーシュミレーション(パソコンに取り込んだ住宅の写真に複数の色を載せる)
主に上記の方法で外壁の色を選んでいきます。
色をたくさん使ってしまうと散らかった印象を持たれがちなので、お洒落な外観を目指すのであれば外壁に選ぶ色は2色までに抑えるのがベストです。
また、濃い原色は経年劣化で薄くなっていくのが目立ちやすく、真っ白や真っ黒な外壁は汚れが目立ってしまうので外壁には不向きです。
外壁で人気の色のイメージと特徴を紹介しますので、参考にしてください。
グレー系は汚れが目立ちにくい
外壁に付着する汚れはグレーであることが多いので、グレー系の外壁にすると汚れが目立ちにくいでしょう。
黒色や白色との相性も良く、バランスがとれやすいことから住宅の外壁としてよく使われています。
人気の色であるため、周りの家の外壁に使われていることも多く、個性を出したい場合は濃淡を変えるなどの工夫をしてみましょう。
ベージュ系は外壁人気が高い
温かみがあって穏やかな印象のあるベージュ系は、外壁として多くの人に選ばれている色です。
グレー系と同じく汚れが目立ちにくいという特徴もあります。
色の組み合わせもしやすく、黒色を組み合わせれば大人っぽい雰囲気になりますし、暖色系を組み合わせることで落ち着いた印象を与えることができるなど、色選びで失敗しにくいのもポイントです。
白系は耐久性に優れる
白色は日光を反射するため、遮熱効果が最も高い色とされています。
そのため、外壁を白色にすることで夏の暑い時期には、
- 涼しく過ごせる
- エアコンなどの電気代が節約できる
- エコにつながる
などのメリットがあります。
ですが、白色は汚れが目立ちやすいというデメリットもあるので、排気ガスや黒カビなどの汚れには注意しなければなりませんし、定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。
青系は劣化しにくい
青色は紫外線を吸収しにくく光を反射しやすいため、色あせしにくいという特徴があります。
ですから、鮮やかな色合いを維持したい場合は青系の外壁にするのがおすすめです。
ただし、ほかの色との組み合わせが難しいため、バランスが悪いと奇抜な外観になってしまう恐れがあるので注意しましょう。
外壁の素材を決める
外壁は様々な種類があり、近くで見れば見るほど素材の質感や美しさがはっきり分かります。
見た目はもちろんですが性能や価格も大きく異なります。
日本の住宅の外壁素材で8割ものシェアを占めているのは、窒業(ようぎょう)系サイディングといって、セメント、繊維質、そして混和材から構成されている強くてしなやかな板状の外壁材です。
そのほかで人気の外壁として
- モルタル外壁
- 金属サイディング
- ALC外壁
上記のようなものがありますが、素材それぞれのメリット・デメリットを紹介しますのでおさえておきましょう。
素材 | メリット | デメリット |
窯業系サイディング | ・コストを抑えられる・防火性に優れる・遮音性に優れる | ・防水性機能がない・メンテナンス頻度が多い |
モルタル外壁 | ・好きなデザインを作れる・耐久性に優れる | ・汚れが目立つ・ひび割れしやすい・防水機能がない |
金属サイディング | ・コストを抑えられる・寒冷地に適している・耐震性に優れる・断熱性に優れる | ・サビになりやすい・傷がつきやすい・衝撃に弱い |
ALC外壁 | ・耐久性に優れる・耐火性に優れる・耐震性に優れる・断熱性に優れる | ・吸水性が高い・防水機能がない |
屋根の形を決める
風雨や日差しから保護する役割も担っている屋根ですが、屋根の形状によって家の印象が大きく変わります。
住宅に用いられる主な屋根の形を紹介しますので、参考にしてください。
- 切妻屋根…2つに折れている屋根
- 寄棟屋根…屋根が四方向に下がっている屋根
- 陸屋根…平らな屋根
- 片流れ屋根…一方向へ流れている屋根
また、軒をどれだけ出すか(出さないか)や、屋根の勾配(角度)をどの程度にするかなどによっても外観の印象が変わるので、地域の気候や周辺環境を考慮しながら理想的な屋根をシミュレーションしてみましょう。
窓の配置を決める
窓の選び方や配置を工夫することで外観全体のバランスが整います。
窓の配置によっては家が顔のように見えるときがありますよね。
このように家の中の間取りにばかり囚われて窓を配置すると、外観の見栄えが悪くなることもあるので、室内外のバランスを上手くとりながら配置を決定するのがおすすめです。
窓の位置と高さが揃えられているとスタイリッシュな印象になります。
窓の種類としては、2枚の窓ガラスを左右に引いて開閉する「引き違い窓」が主流ですが、外観にこだわりたい方は、
- 縦滑り出し窓…ドアのように開閉させる窓
- 横滑り出し窓…窓枠の左右に作ったレールに沿って開閉させる窓
- 上げ下げ窓…窓を上げたり下げたりして開閉させる窓
- FIX窓…ガラスをはめ込んだ開閉できない窓
- スリット窓…縦横に細長い形状の窓
- 掃き出し窓…床から天井付近まである大きな窓
上記の窓を取り入れてみるのもおすすめです。
人気の外観デザインを紹介!
一生に一度の大きな買い物だからこそ、マイホームの外観での失敗を避けて、長い間共に過ごせる素敵な外観に仕上げたいですよね。
マイホームの外観作りで取り入れたい、人気の外観デザインを紹介します。
「外観のトレンドを知りたい」「お洒落な外観にしたいけれどなかなか思いつかない」という方はアイデアの参考にしてくださいね。
シンプルモダン
シンプルモダンの住宅は直線的なシルエットで余計な装飾のない、スタイリッシュで落ち着いたデザインが特徴です。
周りの景観ともマッチしやすいため、老若男女に人気のデザインとなっています。
強い個性はないものの、流行に左右されづらく飽きのこないデザインです。
ナチュラルモダン
ナチュラルモダンは直線的でスタイリッシュなシンプルモダンの要素と木などの自然素材を掛け合わせたデザインです。
現代的で洗練されたお洒落さがありつつも、金属などの冷たさはなく、木の温かみを感じられます。
万人受けしやすく、大人だけでなく子育て世代にも人気の外観です。
和モダン
和モダンの外観は、和風デザインを軸に、現代的な生活様式も取り入れたデザインです。
洋風の機能的な部分と和風の建築様式と欧米のスタイルがうまく調和しており、落ち着いた外観のイメージがあります。
和の居心地の良さや魅力を残しながら、古民家のような純和風の住宅ではなく、おしゃれで洗練された印象にしたい方におすすめです。
南欧風
南欧風の外観は地中海沿岸にある住宅をイメージしたデザインで、夏の日差しが強いことから遮断性に優れた屋根瓦が特徴となっており、日本の気候とも相性がとても良いです。
カラフルな屋根瓦のデザインで遊び心があり、外壁は遮熱性のある白やオフホワイトなど、明るい色を取り入れるのが主流です。
爽やかで可愛らしいデザインを希望される方に人気のデザインとなっています。
アーリーアメリカン
アーリーアメリカンは注文住宅の中でも人気があるデザインで、木材を多用した素朴で温かみのある雰囲気があるのが特徴です。
アーリーアメリカンスタイルの外観は切妻屋根で、外壁は長いサイディングを規則正しく横張りにした「ラップサイディング」が多用されています。
日本人の多くがイメージするアメリカの家なので、まるでアメリカに住んでいるような、素敵な外観の家にしたいという方におすすめです。
注文住宅における外観デザインの失敗例
住宅の外観は自分達だけではなく街行く人にも見えてしまう部分なので、外観で失敗したくはないですよね。
そこで、注文住宅の外観に関する失敗例と失敗しないために気をつけていただきたいことを紹介します。
完璧な家を作るのは難しいですが、出来るだけ理想の家に近付けるように対策をとりましょう。
失敗例①周りの建物とのバランスが悪い
自身の家ばかりに目を向けて新築を建てる場所の周辺環境をしっかりチェックしていなければ、「周りから浮いた色・デザインになってしまった」「近隣の住宅と色が似ていて平凡な住宅になった」などの失敗をする恐れがあります。
周りの住宅のカラーとのバランスを考え、周囲の建物よりあえて目立たせるのか、同調させるのかをよく検討しましょう。
また立地環境も考慮し、大通りに面しているなどより人の目に触れる住宅であれば汚れが目立たない色にするなどの工夫をするのもおすすめです。
失敗例②安全性が低い
デザイン性に重きを置くあまり、耐久性や使い勝手が悪い住宅になってしまい、後悔するという人は少なくありません。
特に外壁は選ぶ種類によって建物の耐久性や遮熱性、遮音性、耐火性が大きく影響するので、お洒落な外観にこだわりすぎて安全性が低くなり住み良い暮らしができないということがないようにしましょう。
失敗例③サンプルと実際の色や素材が違う
注文住宅は完成したものを確認することができませんので、「実際の色や素材がイメージしたものと違う」ということはよくあります。
これは『面積効果』と言って同じ色で同じ明るさの色であっても、面積の大きさによって色の見え方が変わることで、例えばサンプルで見た色よりも実際はより明るく見えたり暗く見えたりするというものです。
ですから、注文住宅での色や素材を選ぶ際には、
- サンプルは出来るだけ大きいものを見る
- 見本の色と同じ色を使っている建物を実際に見る
- 明るい色はワントーン暗めを、暗い色はワントーン明るめを選ぶ
以上のポイントに注意することでより理想に近づくことができるでしょう。
失敗しない外観デザインで理想的なマイホームに
注文住宅の外観の決め方や人気のデザインについて解説しました。
注文住宅は自動車や服などのように実物をチェックしてから購入することができません。
ですから、新築の家を検討されている方は多くの人の目に触れる外観に後悔しないように失敗しないためのポイントをおさえながら慎重に決めていきましょう。
自分達にとって理想的なマイホームにすることで日々の暮らしが向上しますので、今回紹介した外観デザインの決め方を参考にして、内装とともにこだわった家作りをしていただきたいと思います。