私達の日常生活では、多くのストレスが蔓延しています。
職場の人間関係やご近所付き合い、子育てや介護など、家庭環境やライフステージによって悩みはそれぞれです。
毎日のちょっとした疲れを癒してくれる家があると、心も体も疲れを溜めずに快適に過ごせるようになるかもしれません。
リラックスできる色や家具、間接照明や観葉植物などの方法をまとめました。
毎日帰る家を癒しの空間に変える、ちょっとしたアイディアをご提案します。
自宅を癒しの空間にする重要性
よくあるストレス発散方法は、スイーツを食べる、おしゃべりをする、とにかく寝る、などです。
どれも手軽にできる方法ですが、ストレス発散をするとなぜか疲れてしまったという経験はないでしょうか。
精神的なストレス発散しようとしたら、肉体的な疲労が溜まってしまう「ストレス発散疲れ」という言葉があります。
旅行に行ったり、パワースポットと呼ばれる場所で英気を養うのも良いですが、出かけるには時間もお金も必要です。
このような失敗をしないために、
自宅を癒しの空間にしてしまうという方法があります。
もしも自分の部屋を癒しの空間にできたとしたら、毎日心をリセットして暮らせるようになるかもしれません。
もちろんストレス発散疲れの心配もなく、
家に帰るだけで癒しを感じられるようになるでしょう。
自分の部屋を癒しの空間にする方法
自宅や自分だけの部屋を癒しの空間にするアイディアには、以下のような項目があります。
この項目の全てに挑戦する必要はありませんので、自分の好きな項目、癒しを感じられそうだとピンときた項目にトライしてみてください。
色で癒しの空間をつくる
リビングや個室のインテリアを考える際に、
色を重要視する方は多いでしょう。
色を合わせれば統一感を出せますし、個性も出せます。
選ぶ色によって、刺激を受けられますし、癒しを感じる部屋をつくるのも可能です。
色によって得られる癒し効果と、インテリアに色を取り入れるポイントをご説明します。
色の癒し効果を知る
癒しを感じる部屋を意識するのであれば、
自然界にある色味をベースに選んでみましょう。
海のブルーや大地のブラウン、木々が生い茂ったグリーンなど、自然界にある色は、癒しを感じやすいといわれています。
色 |
癒し効果 |
色味のバリエーション |
ブルー系 |
イライラを落ち着かせる色
気持ちをコントロールしたい時に |
ブルー
インディコ
ウォーターブルー |
ブラウン系 |
心をリラックスさせる色
1人に時間をゆっくり楽しみたい時に |
ブラウン
ベージュ
チョコレート |
グリーン系 |
心をリラックスさせる色
緊張感から解放されたい時に |
グリーン
オリーブグリーン
リーフグリーン |
パープル系 |
青の要素で気持ちを落ちつかせる
赤の要素で気持ちを前向きにしてくれる |
パープル
ラベンダー
グレープ |
色味のバリエーションは豊富にありますので、実際に取り入れる際には家具や壁紙との相性も考えて取り入れてください。
インテリアに取り入れるカラーは3色
部屋のインテリアに色味を取り入れる際は、以下のようなな割合で
3色を基本にするとまとまりが良くなります。
ベースカラーは床や壁、天井などの部屋の大部分を占めるカラーです。
カーペットやカーテンなど家具で楽しめる部分をメインカラーとし、部屋のワンポイントにアクセントカラーを入れましょう。
同系色で引き締めた印象の部屋にしてもいいですし、反対色でメリハリをつけるのもいいでしょう。
家具で癒しの空間をつくる
どんな家具を置くかは、部屋の雰囲気をきめる重要な要素となります。
癒しを感じ、
リラックスできる部屋の家具選びについて考えてみましょう。
家具で統一感を出す
家具を同じテイストのもので揃えると、
スッキリとした部屋になります。
さらに同シリーズの家具で統一すると、家具の幅や高さがマッチしやすく、部屋のバランスがとりやすくなります。
色や素材を意識して家具選びをするのがポイントです。
圧迫感のない家具を選ぶ
好きなテイストの家具を揃えたとしても、
高さがあって圧迫感のある家具では閉塞感を感じます。
適度なスペースを作るのも忘れずに、
視界がスッキリするような配置を心がけましょう。
どうしても高さのある家具が必要な場合には、一ヶ所にまとめる、床を広く見せる、鏡を置いて広がりを意識する、などの工夫をしてみてください。
肌で癒しを感じる家具
癒しを求めるのであれば、
手で触れる部分の質感もこだわってみましょう。
ウッド系の家具や天然素材の家具は、癒しの部屋におすすめの素材です。
ソファーのファブリックや座り心地、ひじ置きの素材や質感は、リラックスできるものでしょうか。足元のフロアマットやクッションカバーは、模様替えですぐに交換できるアイテムなので、ホッとできる素材を選んでみましょう。
収納を充実させてスッキリした部屋に
部屋の色味や家具でスッキリとした印象にしても、散らかった部屋ではリラックスできません。
視界がごちゃごちゃしていると、視線が散らばって脳が多くの情報を処理しようと働いてしまいます。
日常的に使うものほど手元に置いておきたいかもしれませんが、
生活感のあるものや日用品は片づけておけるのが理想です。
手近における場所で目隠しのミニカーテンを使うなど、インテリアに違和感なく馴染む収納を作りましょう。
照明で癒しの空間をつくる
間接照明を使って、リラックスできる空間をつくるのもおすすめです。
夕日のような温かみのあるオレンジ色の照明は、緊張感をほぐして、穏やかな気持ちにさせてくれます。
床に置いて使用するフロアライトや、部屋の一部を照らすスポットライトを使用すると、おしゃれでリラックスできる部屋になるでしょう。
LED対応の間接照明にすれば、寿命が長いので電気代の節約にもなります。
音楽で癒しの空間をつくる
癒しの空間を作るのであれば、
ヒーリングミュージックをかけて音楽でリラックスするのもいいでしょう。
ヒーリングミュージックとは、安心させたり癒しを感じたりするための音楽です。
脳内ではα派が出ているので自律神経を整えてくれるという効果が期待できます。
疲れた日の夜、なかなか眠れない日や、休日の朝など、ゆったりと深呼吸をしながら音楽を流してみましょう。
色や家具を整えた部屋でヒーリングミュージックもプラスすれば、癒しの時間を過ごせるでしょう。
香りで癒しの空間をつくる
香りによっても脳にα派が出ますので、心も体も癒された状態になります。
コーヒーやウイスキーの香りもα派を出してくれますので、香りでホッと一息ついた経験がある方も多いでしょう。
香りを楽しむのは、アロマオイルやお香といった方法があり、気分によって香りを変えて楽しめるのもポイントです。
癒しに効果のある香りで、代表的なものをご紹介します。
香り |
効果 |
ラベンダー |
副交感神経を優位にする
心と体をリラックスさせてくれる |
ローズ |
神経の緊張を解いてくれる
心を高揚させて、前向きな気持ちになれる |
フランキンセンス |
心の乱れを落ち着かせてくれる
呼吸を深くして集中できる |
ジャスミン |
鎮静作用・抗不安作用がある
安眠効果も期待できる |
カモミール |
鎮静作用があり自律神経を整えてくれる
不安やイライラを和らげてくれる |
これらは癒しやリラックスに効果がある香りだといわれていますが、細かく効果をみると少しづつ違いがあります。
心を落ち着かせたい、前向きな気持ちになりたい、ゆっくり眠りたい、など目的に合わせて好みの香りを見つけていきましょう。
植物で癒しの空間をつくる
観葉植物はおしゃれなインテリアで、お
手入れの手間が少ないのも人気の理由のひとつです。
部屋の主役になるような存在感のあるものから、
壁から掛けたり、天井から吊るしたり、楽しみ方はさまざまです。
色を選ぶ際に「自然界にある色」をおすすめした通り、観葉植物のグリーンも心を落ち着けてくれる効果があります。
昨今では在宅ワークも主流になっていますので、パソコン作業の合間に観葉植物を眺めて、目を休めながらお仕事をするのもいいでしょう。
家の場所別で癒しの空間をつくる
家の中には用途の違う部屋がいくつかあり、求める癒しやリラックスの方法も違いがあります。
そこで家の中のリビングやトイレなどの場所別で、
癒しの空間を作る際のポイントをお伝えします。
リビングを癒しの空間にする
リビングは家の中心になる部屋で、家族がいる場合には家族が集まる部屋になります。
先述した通り、
色を取り入れたり、家具で圧迫感を出さないよう工夫してみてください。
子供がいる家庭の場合は、リビングに癒しを求めるのは難しそうな気がしますが、
以下のような工夫をしてみてはいかがでしょうか。
畳のスペースがあると井草の香りがホッとしたり、子供の安全面でもおすすめです。
子供が自主的に片付けができる空間だと部屋がスッキリしますし、秘密基地のように子供だけが楽しめるスペースを区切ると、大人は別のスペースで子供を見守りながらゆっくり過ごせます。
パーテーションで空間を仕切るのもおすすめです。
子供の年齢によってもレイアウトは変わってきますが、子供も大人もリラックスできる空間ができると理想的です。
書斎や自室を癒しの空間にする
書斎や自室は、家族がいる人にとっては、
自分だけのための空間となります。
一般的な癒しという概念に捉われず、
自分の好みを追求しても良いです。
こだわりの家具やインテリア、趣味に合わせたレイアウトも誰にも文句は言われません。
ワクワクするような空間は、心を落ち着かせるというよりは、明日への活力になるような心を満たす場所になるでしょう。
寝室を癒しの空間にする
快適に熟睡できる寝室ができれば、
疲れがスッキリととれる癒しの空間になります。
寝室は眠りのための空間を意識して、質
のよい眠りのための環境作りをしましょう。
海外のホテルのように枕やクッションを多めにおくと、背もたれにしたり、足枕にしたり便利ですし、カバーで色味をつけると部屋のアクセントにもなります。
室温や湿度も快眠にこだわり、朝日で目が覚めてしまわないように枕元に窓がこないようにするとぐっすり眠れるでしょう。
浴室を癒しの空間にする
浴室は誰もが癒しを求める空間です。
時間がある日は、キャンドルを灯してゆったりとした時間を過ごしてみたり、アロマキャンドルで香りも楽しんでみてください。
お風呂は体の疲れをとるだけでなく、
質の良い睡眠のための導入としても重要な役割をしています。
39℃~40℃くらいのぬるめに感じる温度がおすすめで、10分~15分程度にしておきましょう。
入浴剤を入れるのもおすすめで、疲労回復やリラックス効果のあるものなど多くの種類がありますので、気分に合わせて選んでみましょう。
トイレを癒しの空間にする
トイレは狭く、短時間しか滞在しない場所ですが、とてもプライベートな空間です。
壁紙を落ち着いた色にする、観葉植物を置くなど、他の部屋と同じように、リラックスできる工夫をしてみるといいでしょう。
手軽にできる工夫としては、トイレットペーパーを色付きのものにしたり、香り付きのものにすると言う方法です。
間接照明を設置すると、落ち着いた雰囲気のあるトイレになるでしょう。
自分自身がくつろげる空間を目指す
癒しの空間を作るための、色や家具、照明や香りなどについてお伝えしましたが、ここでお伝えしたのは一般的な方法です。
特に香りには好みもあるでしょうし、必ずしも全ての人がリラックスできる方法とは限らないかもしれません。
好みや生活習慣によって、今の生活に取り入れやすい方法から試してみてください。