風通しの良い家を作るメソッドとは?理想的な間取りや設備、窓種類を紹介

2022.12.27
    No.4_家 風通し

    家作りを行う際、部屋の間取りや外観、日当たりなどさまざまなポイントにこだわりたいですよね。そのなかでも忘れられがちな重要なポイントの1つが、風通しです。風通しの良い家は、心地よく生活できるだけでなく家全体にもメリットがあることをご存じでしょうか。

     

    しかし、家の風通しを良くするためには窓を多くすれば良いわけではありません。今回は、家の風通しを良くする方法や、風通しの良い家のメリットなどを解説していきます。

     

    家の風通しを意識すべき理由

    No.4_家 風通し

    風通しの良い家には、主に5つのメリットがあります。

     

    ・カビやダニの増殖を防ぐ
    ・部屋のなかに熱気がこもりにくい
    ・シックハウス症候群を予防できる
    ・嫌な匂いがこもりにくい
    ・住宅が長持ちする

     

    風通しが悪いと家のなかに湿気がたまり、カビやダニが増える環境を作ってしまいます。風通しが良ければ湿気がこもりにくいため、身体に悪影響を与えるカビやダニの発生を抑えることが可能です。湿気だけでなく熱気もこもりにくいため、暑い夏でも無駄にエアコンをつける必要がありません。

     

    風通しが良い家は常に換気が行われている状態のため、室内に汚れた空気がたまることもなくなります。とくに新築の家は建材に化学物質が多く残った状態のため、十分に換気をしなければシックハウス症候群を引き起こす可能性が高いです。家の風通しが良いと、嫌な空気や匂いを常に入れ替えることができます。

     

    風通しの良い家は、快適な空間を維持するだけでなく住宅を長持ちさせるのにも効果的です。風通しが良いと家の基礎や土台にある空気が換気され、常に乾燥した状態を維持することができるためです。シロアリの繁殖も防げるため、住宅の長持ちにつな がります。

     

    家の風通しを良くするために確認したい設備

    家の風通しを良くするには「窓」「換気扇」の2つの設備が重要です。窓から自然の風を取り入れ、換気扇を使って室内の空気循環を良くすることができます。

     

    窓から取り入れる自然の風通し

    窓から換気を行うと、フレッシュな風が常に家のなかに入り込み、室内にたまっている湿気・熱気・空気・匂いなどを一気に排出できます。暑い夏や寒い冬に窓を開けるのが億劫だという人は、換気用の小さな窓を取り付けるのもおすすめです。

     

    自然の風にはエアコンや扇風機ではカバーできない心地よさがあり、快適な生活がかなうでしょう。風と一緒に自然の香りも感じられるため、四季を感じながら生活することもできますよ。

     

    換気扇で室内の空気循環を手助け

    窓がたくさんあるからといって、家のなかの空気が循環するとは限りません。室内の空気を循環させるために、換気扇を活用しましょう

     

    とくに戸建ての注文住宅の場合、周囲の環境によっては希望どおり の窓の配置ができないこともあります。そのような場合、換気扇を使うと上手に外の空気を取り込んでくれるのです。

     

    キッチンやトイレについているイメージの換気扇ですが、2003年の建築基準法の改正により、部屋のなかの換気設備の設置が義務付けられました。窓と組み合わせて効果的になる場所に、換気扇を取り付けましょう。

     

    家の風通しを良くする理想的な間取り

    No.4_家 風通し

    窓や換気扇の設置は、どこでも良いわけではありません。効率の良い換気を行うには、風の入り口と出口を作ることが重要です。家の風通しを最大限良くするには、以下の3つの間取りを意識しましょう。

     

    ・対角線上に窓がある間取り
    ・高い位置に窓や換気扇がある間取り
    ・風の流れに沿った位置に窓がある間取り

     

    対角線上に窓がある間取り

    窓が一つであれば風のとおり道が作れず、2つの窓が同じ方向にあれば窓がある側の空気しか循環されません。しかし、対角線上に窓を設置することで、フレッシュな空気が部屋全体を循環してくれます

     

    風や空気は、小さいスペースから入り大きいスペースから出ていきやすい性質があります。そのため、空気が入りやすい方の窓は小さく開け、空気が出る方の窓を大きくしておくと効率的です。

     

    万が一、窓が1つしか設置できない場合は、ドアの対角線上に窓を設置することがおすすめです。換気の際に窓だけでなく室内ドアを開けておくことで、家全体で風のとおり道を作ることができます。窓の代わりに換気扇を設置しても良いでしょう。

     

    高い位置に窓や換気扇がある間取り

    温かい風や空気は質量が軽く、上にたまりやすい特徴があります。そのため、天窓や吹き抜けなど高い場所に窓や換気扇を設置すると、より効果的な換気がかないます

     

    高いところの窓は開け閉めがしにくい分、どのような種類の窓を選ぶかもポイントです。人が入れないような小さな窓を選べば、夜間は開けっぱなしにしておいても心配いりません。

     

    高い位置の窓を風の出口にして、低い位置に入り口用の窓を設置することで、重力換気と呼ばれる換気方法も可能です。換気効果が高まるため、吹き抜けなどをうまく活用させましょう。

     

    風の流れに沿った位置に窓がある間取り

    一般的に、冬以外の季節では風は南の方角から北の方角へ流れるものです。そのため、南側に風の入り口、北側に風の出口になるような窓を取り付けることで、効果の高い換気がかないます。ただし、細かな風向きの方角は住んでいる地域によって異なるため、気象庁のホームページで確認してみてください。

     

    風が正面から入ってくる場合と横向きの風が入ってくる場合では、換気効果は2倍以上異なります。できるだけ正面に流れる風を取り込めるよう、窓の位置や向きにも意識して住宅設計を行うのが重要です。

     

    家の風通しを良くするには窓の種類にも着目しよう

    No.4_家 風通し

    家の風通しを良くするには、窓の種類も影響します。一見同じに見える窓にも大きく3つの種類があり、それぞれの窓によって特徴や換気のしやすさなどが異なるのです。

     

    ・縦すべり窓
    ・横すべり窓
    ・引き違い窓

     

    縦すべり窓(縦すべり出し窓)

    縦すべり窓とは、上下のレールに沿って窓を家の外側にすべり出すように開ける窓のことです。機密性に優れていますが、ほかの窓と比べるとコストが高い特徴があります。

     

    縦すべり窓は、今回紹介する3つの窓のなかでは一番換気効果の高い窓です。窓を最大限開けると90度まで広がり、横に流れる風まで家のなかに取り込むことができます。小さくても縦が長い窓にすると換気量が増えるため、部屋のスペースに依存しないのもおすすめポイントです。

     

    縦すべり窓を採用すると、窓が1つでも効果的な空気の循環がかないます。周囲の環境で多くの窓を設置できない人は、縦すべり窓を選ぶのがおすすめです。

     

    横すべり窓(横すべり出し窓)

    横すべり窓は、窓の下側を外側にすべり出すように開ける窓のことです。雨が入りにくいため常に換気ができるのがメリットですが、縦すべり窓と同じくコストが高いのがデメリットでもあります。

     

    全開にしなければ24時間開けっぱなしにできる点を見れば、横すべり窓も換気効果が高い窓だといえます。光と風をうまく取り込めるため、風呂場など常に換気をしたい場所に設置するのがおすすめです。

     

    引き違い窓

    引き違い窓とは、2枚以上のガラスを左右にスライドさせて開閉する窓のことです。日本の住宅でもっとも多く採用されている窓であり、すぐにイメージがつきやすいのではないでしょうか。ほかの2つの窓と比べるとコストが安く、使い勝手が良いのがメリットです。ただし、縦すべり窓・横すべり窓と比べると機密性は劣ります。

     

    引き違い窓は正面に吹く風しかうまく取り込めないため、換気効果においても2つの窓と比べると劣ってしまいます。引き違い窓を選んだ場合は、窓の位置や数、方角などをこだわることで風通しをよくすることができます。

     

    まとめ

    風通しの良い家は、快適な生活と住宅の状態を良くするために欠かせません。窓や換気扇の位置や方角、数や種類を意識して、換気効果の高い家づくりを目指しましょう。

     

    家の風通しを最大限良くするには、家の立地や周辺環境も大きく関係します。そのため、プロの建設会社のノウハウが必要不可欠です。思いどおりの注文住宅作りは、株式会社作造へご相談ください。お客様の言葉にできない想いを、想像力と深いコミュニケーションで形にしていきます。

    営業時間
    10:00~18:00
    定休日
    水曜日、祝日

    本社
    〒921-8065
    石川県金沢市上荒屋7丁目12番地
    TEL.076-256-3518
    FAX.076-256-3912

    富山営業所
    〒939-8216
    富山市黒瀬北町2丁目13-1 イムズビル2階
    TEL.076-413-8800
    FAX.076-413-8802

    2025年度までのZEH普及に向けた目標の設定