壁付けキッチンは収納しづらい?収納術や間取り作りで意識すべきこととは
注文住宅を建てる場合、とくにこだわりたい箇所の一つが毎日使うキッチンですよね。キッチンを作る際にまず考えるべきポイントが、キッチンの形や種類です。対面式キッチンや独立キッチンなどさまざまな種類がありますが、今回は壁付けキッチンについて解説します。
収納しづらいといわれがちな壁付けキッチンですが、収納術を活用することで収納スペースを増やすことができます。今回は、壁付けキッチン収納術や間取り作りでのポイントについて解説します。
壁付けキッチンとは
キッチンには、いくつかの種類があり、そのうちの一つが壁付けキッチンです。壁付けキッチンとは、その名のとおりキッチンが壁面に隣接しているキッチンのことで、キッチンに立つと壁が正面になるのが特徴です。
壁付けキッチンのメリットと注意点は以下のとおりです。
<メリット>
・スペースを広く使える
・部屋の間取りが決まりやすい
・リビングダイニングから独立できる
・日当たりや風通りがよく なる
・料理に集中できる
<注意点>
・リビングダイニングが見えにくい
・キッチンのなか が丸見えになる
・収納スペースが限られる
壁付けキッチンのほとんどが部屋の端に位置するため、デッドスペースがなく部屋のスペースを最大限活用できます。そのぶんリビングダイニングを広く取ることができるので、敷地の狭さにお悩みの人は壁付けキッチンがおすすめです。壁とキッチンの間の幅を気にする必要がないため、部屋の間取りも簡単に決まります。
リビングダイニングから独立しているため、料理の匂いや煙が他の部屋に充満しにくいのもメリットの一つです。壁に窓や換気扇を設置すると、匂いや煙がさらにこもりません。日中は陽の光が入るので、日当たりのよいキッチンが好みの人に向いています。リビングダイニングに背を向けるので、集中して料理ができます。
ただし、リビングダイニングに背が向いているので家族の様子が見えにくいというデメリットがあります。とくに小さなお子様がいる家庭やペットのいる家庭は、目を離した隙に危険がおよぶかもしれません。
壁付けキッチンがリビングダイニングとつながっている場合は、キッチンのなかが丸見えになるのもデメリットの一つです。生活感が丸見えになってしまい、洗い物などを放置すると清潔感も損なわれます。キッチンの後ろにはテーブル以外が置きにくくなるため、家電や食器の置き場所に困ることもあるでしょう。
壁付けキッチンの収納術3選
壁付けタイプのキッチンのデメリットの一つに収納スペースの少なさが挙げられますが、収納術を活用することで収納力がアップします。収納棚や食器棚の置き場所に困っている人は、とくに参考にしてください。注文住宅だけでなく、壁付けキッチンが多い賃貸物件にお住まいの人にもおすすめの内容です。
マグネットタイプの収納グッズを活用する
おたまやフライ返しなどの調理器具、キッチンペーパーや鍋の蓋、さらには調味料などの細々したものは、すべて掛ける収納がおすすめです。掛ける収納にはマグネットタイプの収納グッズを利用しましょう。キッチンの壁や冷蔵庫などにつけるだけで、デッドスペースを有効活用できます。
マグネットタイプの収納グッズは、100円ショップやホームセンターなどさまざまな場所で売られています。キッチンの幅と収納グッズのサイズ感を考慮して、壁掛けできるアイテムはすべて掛けられるような収納をすることでスペースの節約になります。
壁を開けない収納グッズ「ワイヤーネット」を活用する
マグネットをつける壁がなく、かつ壁に穴を開けたくないという人は「ワイヤーネット」と呼ばれる収納グッズがおすすめです。ワイヤーネットとは、金属のワイヤーを交差させて作られた網状のパネルのことです。ワイヤーネットと突っ張り棒を組み合わせて壁に固定することで、フックを使ってさまざまなアイテムを掛けることができます。
ワイヤーネットを使うことで、キッチンのちょっとしたスペースの有効活用が可能です。カゴなどの小さなボックスを掛けることで、ラップや調理バサミなど細々したアイテムもすっきり収納できます。マグネットタイプの収納と同じく、ワイヤーネットも100円ショップやホームセンターなどで売られています。
パントリーを設置する
パントリーとは、食品や調理器具、日用品などをストックするための収納スペースのことです。通常パントリーには扉が付いているため、生活感があふれるアイテムをパントリーに収納することでキッチンをすっきり見せることができます。
パントリーは、食材を扱うキッチンの近くや玄関や勝手口の動線上に設置するのがおすすめです。冷蔵庫の近くに設置すると、買ったものをその場で仕分けるのに便利です。パントリー内に棚を設けることで、どこに何があるのかも明確になります。
壁付けキッチンがある間取り作りで意識すべきこと
家のキッチンを壁付けキッチンにする場合、以下の間取り作りを意識するのがおすすめです。
・料理中の動線を意識する
・壁面や隙間を存分に活用する
・ダイニング・リビングスペースの空間まで意識する
3つを意識することで、さらに使いやすい壁付きキッチンがかないます。それぞれの内容を見ていきましょう。
料理中の動線を意識する
毎日使うキッチンには、一番に使いやすさが求められます。使いやすいキッチンには、ワークトライアングルと呼ばれる、シンク・コンロ・冷蔵庫の動線が三角形を描く動線があるといわれています。
基本的にシンクとコンロが一直線の壁付けキッチンでは、冷蔵庫を横に置くことでワークトライアングルを作ることができます。そのため、サイドに冷蔵庫を置けるようなスペースがある間取りがおすすめです。料理スペースを広く設けたい人は、L字型のキッチンを置くと動線確保にもつながります。
壁面や隙間を存分に活用する
壁付きキッチンは、隣接している壁の使い方によって印象がさまざまです。たとえば壁全面を窓にすることで、明るく解放的なキッチンになります。壁に棚を取り付けることで、収納スペースを増やすことも可能です。
壁の活用は、対面キッチンや独立キッチンでは行うことができません。壁の素材や色も好きなように変えられるため、自分好みの壁にしてみてください。
ダイニング・リビングスペースの空間まで意識する
多くのご家庭が、リビングダイニングキッチンがひと続きになっているのではないでしょうか。キッチンの間取りを考える場合は、キッチンだけでなくリビングダイニングのスペースまで意識することが重要です。
キッチンを独立させたい場合は、キッチンとダイニングの間に食事ができるようなカウンターを設けるのがおすすめです。リビングダイニングでゆったり食事を楽しみたい場合は、リビングまでの動線も考えなければいけません。リビング・ダイニング・キッチンのすべてを考えながら、間取り作りを行いましょう。
まとめ
壁付けキッチンとは、壁に面したキッチンのことです。壁付けキッチンにはさまざまなメリット・デメリットがあり、デメリットの一つに収納力の少なさが挙げられます。そんな壁付けキッチンですが、今回紹介した収納術を活用することで、収納力をアップさせることができます。
壁付けキッチンを導入する場合、間取り作りは3つのポイントを意識して工夫しなければいけません。株式会社作造に依頼することで、キッチンだけでなくリビングダイニングにもこだわった空間の注文住宅を作ることができます。まずはお客様の希望をご相談いただき、一緒に理想の家づくりを行いましょう。