リビングの床におすすめのタイルは!?後悔しない床タイル選びとは
リビングの床におすすめのタイルは!?後悔しない床タイル選びとは
日本の家庭のリビングで多く使われている床材といえば、フローリングです。
タイルの床は海外の家のようなオシャレな人だけのもの、なんて思ってはいませんか?
日本の家庭でもタイルの種類を選べば、快適に過ごせます。
本記事では、リビングの床におすすめのタイルはどんな種類なのか、床をタイルにしてしまって後悔した人達の特徴などについて解説します。
家族が快適に過ごせるリビングを実現させるために、失敗しない床のタイルの選び方についてまとめました。
タイルの種類とは
タイルにはいくつか種類があります。
素材によって種類がわかれていて、それぞれ特徴があり、使用用途によって向き不向きがあります。
主にタイルの種類は、以下の5種類に分けられます。
- ・塩ビタイル
- ・コルクタイル
- ・セメントタイル
- ・セラミックタイル
- ・瓦タイル
それぞれ、どのようなタイルなのか詳しくご紹介します。
塩ビタイル
塩ビタイルとは、ポリ塩化ビニルという材質で作られたタイル状の床材です。
本物のタイルではありませんが、タイルっぽい仕上がりになり、タイルのデメリット面などを考慮するとリビングに向いている素材だといえます。
タイル床のデメリットは、硬く、寒いなどです。
塩ビタイルは本物のタイルよりも安価で、寒さも感じにくくなりますが、タイルのおしゃれ感は演出できる素材です。
外国の家のようなスタイルで、住み心地も重視したいという場合には、塩ビタイルを選択肢に入れて検討するとよいでしょう。
コルクタイル
コルク樫の樹皮を原料にしたタイルをコルクタイルと呼びます。
内側に空気を含んでいるという性質があるので、耐久性や耐熱性に優れています。
クッション性があり、防音性も高いので子供部屋などで好まれる傾向にあります。
ただし、柔らかいので重たい家具を置くと沈みやすく、紫外線の影響を受けやすいという特徴もあります。
リビングに向いているかは、家族構成や家具の配置によって、よく検討する必要があるでしょう。
セメントタイル
セメントタイルとは、石灰石や石こうを素材としたタイルです。
セメントで作られており、焼き固められていません。
外国の家のリビングで見かけるような幾何学的デザインの床タイルで、日本のリビングには馴染みが薄いというのが正直なところです。
セメントタイルは汚れが付きやすく、メンテナンスも必要になりますので、リビングには不向きだと感じる方が多いでしょう。
セラミックタイル
陶磁器で作られたタイルを、セラミックタイルと呼びます。
不透明なガラスのようなタイルで、色やテクスチャー、模様などをデザインできる自由度の高さも魅力です。
大理石調のタイルはセラミックタイルの種類で、デパートや商業施設などの高級感を演出したい場所でも用いられます。
しかし滑りやすい、割れやすいなどのデメリットもがあるのも忘れてはいけません。
瓦タイル
粘土やセメントで作られた瓦タイルは、マンションの外壁などで目にするシーンの多いタイルです。
外壁だけでなく内壁や洗面所の壁、玄関の床などにも使用されるタイルです。
無機質なおしゃれな雰囲気は演出できますが、リビングの床にはあまり使用されないタイルの種類といえるでしょう。
塩ビタイルのリビングにするメリット
リビングの床をタイルにしたいのであれば、塩ビタイルがおすすめです。
塩ビタイルにするメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- ・デザインが豊富でおしゃれ
- ・掃除が楽になる
- ・フローリングの重ね付け可能
- ・DIYできる施工の簡単さ
- ・耐久性がある
- ・劣化しにくい素材
ひとつずつ確認していきましょう。
デザインが豊富でおしゃれ
塩ビタイルは、ウォールナットやオークなどの木目調やアラベスク風やテラコッタ風などの石目調、プレーンや柄物など、デザインが豊富です。
デザインはプリントされた物で実際はイミテーションですが、本物のような高いクオリティです。
せっかくタイルの床にするのであれば、デザインを重視したいと考える方が多いです。
お部屋の雰囲気にこだわって床を選びたいという方でも、満足できるタイルだといえるでしょう。
掃除が楽になる
リビングは毎日必ず使う場所なので、掃除が欠かせません。
お茶や水をこぼしてしまった際は、カーペットのように染み込む素材の床だと掃除が大変になります。
しかしタイルであればサッと拭き取るだけなので、掃除などのお手入れの手間が軽くなると感じる方もいるでしょう。
掃除機の後に床拭き掃除ができると、綺麗な状態を維持できます。
塩ビタイルを傷めてしまわないように、床拭きで洗剤を使用する場合にはリビング用の中性洗剤を使用するように注意しましょう。
フローリングの重ね付け可能
リフォームでフローリングから塩ビタイルに床を重ね付けしたい場合も、対応可能です。
塩ビタイルの厚さは約2.5mm~3mmとなっていて、フローリング床12mmと比べても薄いのがわかります。
フローリングの床の上に塩ビタイルを敷き詰めたとしても、ドアの開閉が気になるという不具合もありません。
重ね張り工法というリフォーム方法が可能で、張り替え工法よりもリフォーム費用を抑えられます。
DIYできる施工の簡単さ
塩ビタイルはDIYが得意な方であれば、プロに依頼せずに施工可能かもしれません。
柔らかく切断しやすいためにカッターで切れますし、シールのような接着剤がもともと付着している塩ビタイルもありますので、専用のボンドすら不要という物もあります。
ご自身のDIYで塩ビタイルを貼ると、費用が抑えられるというメリットがあります。
柔らかく切断しやすい、貼るだけ、という意味合いでは簡単かもしれませんが、完成度の高い仕上がりを求めるのであれば技術も必要です。
耐久性がある
塩ビタイルはフローリングなどに比べると硬いという特徴がありますので、床に物を落としたとしても簡単には傷つきません。
ペットの引っ掻き傷も付きにくく、耐久性が高いのがメリットのひとつです。
万が一、破損してしまった場合でも、タイルなので破損個所の数枚だけを張り替えるだけでメンテナンス完了です。
劣化しにくい素材
塩ビタイルは紫外線による劣化もないので、日当たりのよいリビングにひいても快適に過ごせます。
フローリングの床だと、日焼けによってひび割れてしまったり、経年劣化が気になるという方も多いです。
塩ビタイルの寿命は10年程度が目安となり、メンテナンスをしていればさらに長く使い続けられます。
塩ビタイルのリビングにするデメリット
塩ビタイルのリビングにするには、以下のようなデメリットもあります。
- ・冬は寒い
- ・熱に弱い
- ・足腰に負担がかかる
きちんとデメリットも理解して検討していきましょう。
冬は寒い
タイルの床にするのであれば冬の寒さ対策をしておかなくてはいけません。
夏は涼しく過ごせますが、冬は素足であるくとヒンヤリしてしまいます。
冬場はカーペットをひいたり、温かいスリッパを用意したりと、準備が必要になるでしょう。
熱に弱い
塩ビタイルは85℃~200℃と融点が低く、耐熱性に弱いという特徴があります。
そのため冬の暖房器具の使用には注意が必要で、ホットカーペットやこたつなど足元を温める暖房だと、膨張やたわみの原因になります。
タイル床は寒さが際立ちますので、床暖房を入れたいと考える方も多いですが、塩ビタイルは床暖房も使用できない物が多いです。
足腰に負担がかかる
タイルはフローリングやカーペットと比べると、硬いのがメリットでもあり、デメリットにもなります。
長時間立ち仕事をする場所にひいてしまうと、足腰に負担がかかってきます。
そのためキッチンなどに使用すると後悔してしまうかもしれませんので、生活スタイルと場所を選んでタイルの床にするようにしましょう。
塩ビタイルの種類とは
タイルの中でも、リビングにおすすめなのは塩ビタイルとお伝えしました。
塩ビタイルにも種類がありますので、3つの種類をご紹介します。
- ・クッションフロア
- ・フロアタイル
- ・ノンスキッド
クッションフロア
クッションフロアとは、フローリングよりもクッション性のあるタイプで、発砲塩化ビニルを使用した塩ビタイルの一種です。
石調や木目調などのデザインも豊富なので、リビングに選ばれやすいです。
タイルのようなイメージというよりは、シート状になっています。
遮音性も高い上に、食べこぼしなどの掃除もスムーズなので、小さな子供がいる家庭でタイル床を検討しているならクッションフロアがおすすめです。
フロアタイル
フロアタイルとは、硬質塩化ビニルでできていて、表面はタイルのような加工になっています。
耐久性が高いですが、耐水性はクッションフロアの方が上です。
タイルとして1枚1枚貼っていくタイプで、DIYにも向いています。
ただしつなぎ目があるので、お茶や水などの飲み物をこぼすと、浸水してしまう可能性もあり注意が必要です。
ノンスキッド
ノンスキッドは、防滑性ビニル床シートとも呼ばれる塩ビタイルの一種です。
リビングよりも、マンションのバルコニーや階段などによく使用されます。
滑りにくく、耐久性に優れた塩ビタイルです。
リビング床の張り替え方法
リビングの床を他の素材に張り替える方法は、張り替え工法と重ね張り工法があります。
リフォームを検討している場合の参考に、張り替えの方法についても確認しておきましょう。
- ・張り替え工法
- ・重ね張り工法
張り替え工法
張り替え工法とは、もともとあった床を剥がして、新しい床材を貼る方法です。
床を剥がす工事が必要になりますので、時間も費用もかかります。
工事の音がうるさいと気になる方もいますし、廃材処理にも費用がかかります。
しかし床を剥がすので、床材下の状況を確認できるというメリットもあります。
重ね張り工法よりも費用はかかりますが、今後も長く使い続けたい家であれば、床の劣化の確認も兼ねておくと安心です。
重ね張り工法
重ね張り工法とは、もともとある床の上に、新しい床材を貼る工法です。
既存の床の状況が良い場合には、重ね張り工法にすると早く安く仕上げられます。
気軽にできるリフォームの方法ですが、床材分の高さが少し高く仕上がるというデメリットがあります。
フローリングの上にタイルを貼るのは可能ですが、タイルの上にフローリングを張るのはできません。
選ぶ床材によって、不可能な工事もありますので注意しましょう。
リビングの床をタイルにして後悔する人
リビングの床をタイルにしたいと憧れていた方でも、実際にタイルにリフォームしたら後悔したというケースもあります。
なぜ後悔してしまったのか、後悔しないためにはどんな点に気を付けておけばいいのでしょうか。
- ・家族構成など使用目的に合わない
- ・インテリアに合わなかった
- ・冬場の寒さに耐えられない
タイルの床にして後悔しないためのポイントをまとめました。
家族構成など使用目的に合わない
リビングは家族全員が集まる場所で、長い時間を過ごす場所になります。
タイルの床は硬いので、床に座ったり、寝転んでくつろいだりというスタイルの家庭では、不向きだと考えられます。
椅子やソファーなどに座って過ごす時間が多い家庭では、床をタイルにしても問題ないでしょう。
インテリアに合わなかった
塩ビタイルはデザインの豊富さが魅力でもありますが、壁や手持ちの家具との相性も考えておきましょう。
お部屋の完成イメージをしっかりと持って、デザインを選んでいくようにします。
お部屋のイメージをする際には、空間の広さも考慮しておくのがおすすめです。
狭い空間に大胆な柄のタイルを合わせてしまうと、最終的にゴチャっとした印象になってしまうかもしれません。
冬場の寒さに耐えられない
床をタイルにして後悔してしまう大きな要因が、冬場の寒さです。
リビングだけでなく、洗面所にタイルを張るのも人気ですが、やはり寒さとの闘いになります。
結局、マットやカーペットをひくという方も多いので、どのような対策ができるか考えておくといいでしょう。
床暖房を希望する場合には、耐熱性の弱さから塩ビタイルは使用できませんので覚えておきましょう。
生活スタイルに合うタイルを
リビングの床は、家庭のイメージを決めるポイントになるといっても過言ではありません。
家族が集まる場所なので、家族全員が快適に過ごせる場所でなくてはいけません。
家族構成や年齢、ライフスタイルなどによって、選ぶべき床のタイルは変わってくるでしょう。
床のタイルの特徴をきちんと把握して、デメリットも考慮した上でタイルを選ぶようにしましょう。